大阪府の小中学生の学力は、「ゆとり教育」時代の2001年より高くなったが、それ以前の1989年には及ばない。そんな結果が、大阪大の志水宏吉教授(教育社会学)らの調査でわかった。学力の格差は01年と比べ縮小した。 研究者グループが問題を作り、「ゆとり教育」が強化される前の89年、「ゆとり教育」期の01年、そして「ポストゆとり」期の13年と12年ごとに調査した。24年間にわたり同じ学校群の推移を調べた調査は珍しい。 今回調べたのは、昨年11~12月。府内の小学校25校の5年生1367人、中学校14校の2年生1461人に国語、算数・数学のテストを実施。生活のアンケートと保護者調査も行った。 3回の調査とも対象だった小16校、中11校に絞り、同じ問題で成績を比べた。