●Alex Tabarrok, “The Moral Inversion of Economic Thinking”(Marginal Revolution, June 12, 2014) ティモシー・テイラー(Timothy Taylor)が、「経済学とモラル」と題された小気味よい小論(pdf)で、「経済学が人を堕落させる学問だと取り沙汰されているのは、なぜなのだろう?」と問うている。 七つの大罪――肉欲(色欲)、怠惰、貪欲(強欲)、妬み、うぬぼれ、憤り、暴食(放蕩)――に加えて、敵意、執着、利己心(わがまま、自分勝手)、残虐性を対象にする学問は多い。例えば、政治学、歴史学、心理学、社会学、文学などがそうだ。こういう学問を学んでいる学生たちは、ソシオパス(反社会的な性向の持ち主)になるための訓練を受けているようなものだと危惧されているかというと、そうとは思えない。経済学だけが「人を堕落さ