リチウムイオン電池に新規参入する三菱重工業がスズキに秋波を送っている。スズキは独フォルクスワーゲンと資本提携、世界トップグループに浮上するが、環境分野で出遅れており、三菱重工はリチウム電池の供給を通じてスズキのエコカー開発を支援する方向で調整に入った。自動車メーカーが電池メーカーを囲い込む構図に反発する三菱重工の参入で、自動車業界の合従連衡が加速しそうだ。リチウム電池の生産は、トヨタ自動車がパナソニック、日産自動車がNECを押さえ、それぞれ合弁企業の株の過半数を握り、自車仕様の専用電池をつくらせている。三菱重工は「自動車メーカーの思想とは相反する」(福江一郎副社長)として現状を批判。その上で電池の規格統一を呼びかけ、「どちらがスタンダードを握れるか競う」と対抗意識を燃やす。三菱重工は総額300億円を投じて12年内にもリチウム電池の量産化に乗り出 ……… ログイン オンラインサービスをご利用