珈琲とモノクロ写真僕はいまひとつ、意味論という語が何を意味しているのかよくわかっていないのだけど、意味論という語の意味を知るために何か書いてみようと思う。 意味論は、対象言語とメタ言語、あるいは自然言語と形式言語といった二言語のハザマで発生する。ニ言語であるからこそ、そこに翻訳というファクターが介在してくるのだろう。分析哲学ではやたらに翻訳の話がでてきて、最初はその必然性がよくわからなかったが、こう考えるとしっくりくる。意味論あるところに翻訳あり。クワインの翻訳の不確定性のテーゼとかもここに絡んでいるのだろう(おそらく)。 単純に自然言語の意味論という場合、片方の項には「機械」があるように思われる。より正確には「機械」のメタファーが指し示す形式言語のようなもの、である。カバラとかルルスの術とか、ライプニッツの普遍数学なんてのは(よく知らないけど)、自然言語の意味論を考える際の他方に想定