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ブックマーク / suihanki660.hatenablog.com (5)

  • わたしはまだアメフラシを愛用しているよ - わたいりカウンター

    脱ぎかへむ事ぞ悲しき春の色を 君がたちける心と思へば (和泉式部集続集/34) 出家した人(君)の事を衣替えの時に思い出した歌。「 脱ぎかへむ事ぞ悲しき春の色を」衣替えをしようとするのが、悲しいよ。春の色の(衣を)「君がたちける心と思へば」あなたが着ないと心(に決めている)と思うと*1。 スプラトゥーンというゲームをよくやっていた。今はたまに。昔は時間もあって熱心にやっていたものだから、友達を誘って一緒に遊んでいた。もうずいぶん長い付き合いのある学生の頃からの友人を誘ったのだ。わたしは一人で粛々と雨を降らす戦法で戦っていたのだけれど、そのうち、友達Twitterを始めた。スプラ垢というやつで、ネット上で共通のゲームを好んでやるコミュニティに属して、マルチ対戦を楽しんでいた。そのうち、わたしもそこに呼んでもらうことがあった。気づけばわたしもアカウントを作ってやり取りをしたりするようになった

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  • もとの心ばへ - わたいりカウンター

    ここで書く文章で紹介するのを、和歌だけじゃなくて小説とか音楽とかにも範囲を広げたり、そもそもただの日記だけの回も作ったりと、筆者と対象の距離や文章感の統一感(連続性?)をちょっと手放そうかなと(元からあったかはわからないけれど、わたしなりには意識していることはありました)。ここで文章を書き始めたときは、結構並々ならぬ熱意を持って書いていた*1のですが、しばらくは、内容や頻度*2をそこまで気にせず、気軽に書こうと思っています(その中で気重に熱狂的に書く回もあるかと思います)。 最近の体験消費的な傾向、或いは作者のツイッターなんかを見たくなる欲求が普遍的なものに近づいていることについて、わたしは態度を決めかねていまして。というのも、ここによく書いている文章なんかは、エッセイ的側面と和歌紹介的側面のふたつを意図的に混ぜようとしていて、それをうまくやるには、歌へのしっかりした理解や、繊細な手つき、

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  • 区切り方を間違えないようにしたい - わたいりカウンター

    河風の涼しくもあるかうちよする 浪とともにや秋はたつらん (古今/秋上/(前略)かものかはらにかはせうえうしける*1ともにまかりてよめる/つらゆき/170) 歌は風や川面に立つ波から、秋の訪れを感じている。「河風の涼しくもあるかうちよする」河風には涼しさもあるだろうか、打ち寄せる「浪とともにや秋はたつらん」浪といっしょに秋が立っている(秋になった)のだろうか*2。河のほとりのピクニック最高〜!というような興奮した気配など全くなく、ぼんやりと川風を感じているうちに秋の気配を感じたという穏やかな歌で読んでいて居心地が良かった。この歌は秋上の部立ての中で二首目に登場する歌で、秋真っ盛り(?)というよりも秋になり始めたぐらいの頃を詠んだ歌なのだと思う。「涼しくも」と断定せずぼかした言い方が、まだ夏の気配も残る熱を帯びた風の中から、一筋の涼しさを見つけたみたいな微妙なニュアンスを歌に与えている。助詞

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    murashit
    murashit 2023/02/05
    貫之〜
  • 和歌じゃない短歌の紹介の仕方がわからない - わたいりカウンター

    恥知らずそれはペンギン羽撃(はばた)けど 翼とならぬ歌の数々 (『群黎 I』佐佐木幸綱「動物園抄」) たくさんを読んでいるわけじゃないけれど、わたしなりにオールタイムベストを選ぶならその中に必ず『ペンギン・ハイウェイ』が入る人間なので(?)、上の句「恥知らずそれはペンギン羽撃けど」を読んだときは、ほう、いいでしょう、決闘ですか? とファイティングポーズをとったが、下の句を読み終えると同時にもんどりを打って地面に転がることになった。何をされたかわからないまま倒れているわたしも観客の皆さんも(もしもうすでにわたしも地面に転がっているよ、という人がいたら砂利敷きの地面に頬を乗せたわたしと目があっていますね。テクニカルK.O.を告げるジャッジの声が聞こえますか?)、スローモーションでもう一度映像を振り返ってみましょう。 まず上の句ですね、これは、至って普通のジャブに見えますが……はいここ! よく

    和歌じゃない短歌の紹介の仕方がわからない - わたいりカウンター
  • たのしい規模 - わたいりカウンター

    をしなべて峰も平らになりななん 山の端なくは月も隠れじ かむつけのみねお(後撰/雑三/1249) 「5000兆円 欲しい! *1」というフレーズを耳に、いや、目にしたことはあるでしょうか。まるで新装開店するパチンコ屋のチラシに使われそうな、あけすけな光沢感のあるフォントとその途方もない金額に思わず笑ってしまう雰囲気があります。 歌は、月夜に知り合いと集まっていた時に詠まれた歌らしいです。訳すなら「をしなべて峰も平らになりななん」全体的に峰とか平らになっちゃってほしい「山の端なくは月も隠れじ」山のシルエットがなかったら月も隠れないだろうし、という感じでしょうか*2。なりななんが不思議な響きでチャーミングです。完了の「な」と願望「なん」で構成されています。 何より、身勝手な注文の規模が大きいのが「5000兆円 欲しい!」みたいな勢いがあって好きになっちゃいました。「峰も平らに なりななん」です

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