小野田寛郎・元少尉と陸軍中野学校 終戦後もフィリピン・ルバング島で29年間も「残置諜者」として活動を続けていた小野田寛郎・元陸軍少尉が、1月16日に亡くなりました。91歳でした。 「残置諜者」とは、敗戦後も戦地に残り日本帝国復活のために情報収集や破壊活動を続ける役割で、小野田氏は1974年3月に元上官による任務解除命令を受けてようやく帰国しました。今回も「終戦を知らずにいた」との報道が一部にありますが、完全な間違いです。 1974年に小野田氏がジャングルから出てきた時の模様はテレビ報道され、眼光鋭く威厳に満ちた「現役の日本軍人」そのものの姿が今も印象に残っています。戦闘用に保持していた小銃や軍刀はそのまま使える状態で、実際に米軍や現地警察と何度も交戦状態となり部下を失い、盗んだトランジスタラジオを短波受信機に改造して世界情勢も正確に把握していました。 「決して自決せず、何年でも生き残って情