常磐新線(つくばエクスプレス)を運営している首都圏新都市鉄道は、回生ブレーキによって発生する電力の余剰分を電力会社に売電する事業を12月1日から始めた。 つくばエクスプレスの電車には、モーターを発電機として作動させることでブレーキ力を得る回生ブレーキが搭載されている。発生した電力は架線に戻し、走行中の他の列車や駅の照明などの動力・電源として活用しているが、それでも余る分について今回、電力会社に売ることにした。 つくばエクスプレスの変電所では、気象庁の地磁気観測所(茨城県石岡市)で行っている地磁気の観測に影響を与えることがないよう、鉄道の変電所としては初めてパルス幅変調方式の電力変換装置(PWM変換器)を採用している。これにより回生電力を、電圧や周波数が一定している質の高い電力に変換することができるという。 初年度の売電量は、一般家庭の年間電気使用量の600世帯分に相当する200万kWh程度