捜査当局が大規模事件の強制捜査に着手するたびに、それに先立ち、司法記者クラブに所属するマスコミにその情報がリークされ、「○○らの立件方針を固めた」「近く本格捜査に乗り出す方針を固めた模様」といった横並びの着手予告報道がなされてきた。 もっとも、強制捜査に着手するか否か、また、いつ着手するかといった情報は、捜査当局が取り扱う様々な捜査情報の中でも特に秘密性が高いものだ。取調べを受けている事件関係者の供述のように、いまだオープンになっていない証拠の内容についても同様だ。 それこそ捜査班の中でも中核以外の大多数の捜査員には何も知らされず、彼らも報道を見て初めて着手時期や主要な被疑者の供述内容を知るといった場合も多い。こうしたリークの問題は検察に限った話ではなく、警察でも同様だ。 では、なぜ捜査当局は、捜査情報をマスコミにリークするのだろうか。「夜討ち朝駆け」などで警察や検察の幹部らからネタを引き