“100年安心”を掲げた「平成の年金改革」では保険料が13年間にわたって毎年引き上げられたうえ、年金支給額を“自動減額”する「マクロ経済スライド」が導入された。安心どころか、老後不安は一層高まったが、岸田政権はそれに輪をかけた「令和の年金大改悪」に走り出した。手始めに、逼迫する年金財政の穴埋めに「サラリーマンの年金」が狙われている。 大半の世帯で上がる? 物価高騰が国民生活を直撃するなか、岸田文雄・首相は10月3日の所信表明演説で「家計・企業の電力料金負担の増加を直接的に緩和する、前例のない、思い切った対策を講じます」と訴えたが、国会では旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題の追及にさらされて対応に四苦八苦している。 そのウラで、国民をさらに苦しめる計画が政府内で進められている。「岸田年金改悪」だ。 〈国民年金「5万円台」維持へ 抑制策停止、厚生年金で穴埋め〉 9月28日付の日本経済新聞一