7月の参院選に向けて与野党の攻防が本格化しようとしているが、参院選そのものの全体像、基本的な枠組みが一般にほとんど知られていないのではないか。地方へ講演に行った際など、「全国区」という言い方がいまだに使われていて驚くことも多い。 政治メディアは、庶民レベルでも参院選の仕組みや勝敗ラインなどが周知徹底されていると思い込んでいるのではないか。それを前提として日々の報道を続けているのではないか――そこに大きな落とし穴があるように思える。 政治的無関心層を引き付けるためにも、政治メディアは目線をもっと下げる必要がある。自分自身が長期間、永田町的感覚に染まってきたことへの自戒も込めて、「選挙の構図」を分かりやすく伝える新たな工夫をすべきだと感じている。 そうした視点に立って、参院選の基本構図を考えてみたい。それには、思い切り「大括り」にして、ものごとをばさっとつかむ感覚が求められる。こん