EVを生産する「アウディ」のブリュッセル工場閉鎖計画に抗議するデモ行進(2024年9月16日、写真:共同通信社) バッテリー式電気自動車(BEV)の需要の伸びが急激に鈍化、BEV推し政策に乗って巨額投資に走っていた自動車メーカーが次々に戦略の修正を迫られている。急進的なBEV転換政策を打っていた欧州でも目標を巡って分裂の様相だ。BEV不要論すら飛び出す中、果たしてBEVはどのような命運をたどることになるのだろうか──。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏がレポートする。(JBpress編集部) >>【前編】価格、充電性、CO2排出量…今起きている停滞は商品力とは全く関係ないところで生じている 欧州のBEV転換策は“日本車つぶし説”のウソ 欧州は2035年に乗用車のエンジン廃止をうたい、アメリカもバイデン政権がそれに追随して大々的なBEV転換策を強行した。よく“ディーゼルで失敗した欧州の日本車