EUは7月18日、域内市場に流通する製品の環境要件を定める「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」を施行する(プレスリリース)。ESPRは従来のエコデザイン指令を改正し、適用対象を域内市場に流通するほぼ全ての製品(注1)に拡大する。デジタル製品パスポートの創設(2024年3月22日記事参照)や、公的機関に対するグリーン製品の公共調達基準、売れ残った消費財が廃棄されるのを防ぐ枠組みの創設も定める。他方、ESPRは枠組み規制であり、製品グループごとの具体的な規制内容は今後、欧州委員会が委任法令で規定する予定だ。 従来のエコデザイン指令は適用対象をエネルギー関連製品に限定していたが、ESPRでは製品グループを拡大し、域内市場に持続可能な製品の自由な流通を促進させたい考え。エコデザイン要件として、耐久性、信頼性、修理可能性、リサイクル素材の使用率などの要件を規定(第5条1項)。これら