久しぶりに書評でも書こうか。 本を読み散らすのは楽なんだけど、 こういう作業をたまにやらないと 読んだことを忘れてしまいそうなので 記録しよう。 さて、本はこれ。 高橋 久仁子 著 『フードファディズム』:メディアに惑わされない食生活.2007.中央法規出版株式会社. 僕らの住む世界では、さまざまな健康食品があふれ、食の情報も大量に出回っている。安心安全を声高に叫べば叫ぶほど、それは一種の狂気を生み出し、僕らの意識は過剰な食の意識に捕らわれの身となる。毎日食べないと生きていけない僕らは、その行為の根源にある食に対して、いろんな不安を潜在的にも顕在的にも抱えているからだろう。その不安を煽って、「食べ物や栄養が健康や病気へ与える影響を過大に信奉したり評価すること」(p20)を著者はフードファディズムと定義している。それの状況を助長する社会は、飽食で大量の情報によって論理的思考を厭う人々がいる場