人形を山林に捨てたとして廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、静岡県伊豆市の無職男(60)が書類送検された。単なるごみの不法投棄のはずが、静岡県警が、発見された“人間大”の人形を、人と間違えて「大捜査網」を敷いてしまったことから、一躍全国ニュースになってしまった。だが、男が人形を捨てたワケが明らかになるにつれ、もの悲しくも切ない事情が浮かび上がってきた。 ■「女性の遺体発見!」…緊迫の県警本部 静岡県伊豆市冷川。風光明媚な伊豆半島の山間に位置するこの付近は別荘地として知られる。市街地から約15キロ離れていることもあり、人通りは少ない。 9月1日午前7時ごろ、犬の散歩をしていた別荘地に住む女性(59)は斜面に人形のようなものがあるのに気づいた。 ひざを曲げ、斜めに倒れているような状態。腐敗臭などもなく、人間の数千倍の嗅覚を持つとされる犬もまったくの無反応だった。女性は「何となく気分が