光をあててがんを破壊する「光免疫療法」が注目を集める。2020年9月、治りにくい頭頸(けい)部がんを対象に、世界に先駆けて日本で承認された。開発者の米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員は「将来的に8~9割のがんに使える」と強調する。「今年に入って光免疫療法関連の論文が倍近くに増えた」(小林主任研究員)。これまでは共同研究者の論文が多かったが、最近では中国や欧州からの投稿が相次ぐという
![がん光免疫療法、併用に期待「将来8~9割に適用」 - 日本経済新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e69aa574e81859fa36a3e9303434e1e3dad1b888/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXZQO0727075018062021000000-2.jpg%3Fixlib%3Djs-3.8.0%26auto%3Dformat%252Ccompress%26fit%3Dcrop%26bg%3DFFFFFF%26w%3D1200%26h%3D630%26fp-x%3D0.5%26fp-y%3D0.5%26fp-z%3D1%26crop%3Dfocalpoint%26s%3D1b27b77767664717eb591d05fb3e9515)
精神科医がやってしまいがちな「ドリフ外来」 以前、尊敬するベテラン心理士からこういわれた。 「精神科医は薬を出すから、いつまで経っても心理療法がうまくならないのよ」 彼女はいつも精神科医に手厳しいが、このコメントもその例に漏れなかった。私は、「ですよねえ……」と曖昧あいまいに濁すほかなかった。 たしかにその通りだったからだ。「では、お薬を調整しておきますね」「お薬を追加しておきましょう」――こういった言葉で、出口の見えない診察室でのやりとりを強制終了する。問題は何も解決していない。 医師として前向きな姿勢を失っていないことを患者に示しつつ、ただ時間稼ぎをしているだけだ。そんなやりとりをこれまで何百回、いや何千回も行ってきたことか。 かつて私は、わが国の精神科医療をこう評したことがある。曰く、「ドリフ外来」。つまり、「夜眠れてるか? 飯食べてるか? 歯磨いたか? じゃ、また来週……」といった
5月の連休を毎年楽しみにしていた方も、今年は巣ごもりだったかもしれませんね。5月と言えば会社の健康診断も多い時期で、遊びには行けなくても健康診断はあるとなると、なんとも息苦しい気持ちになりそうです。筆者の父が昔、「健康診断に行くと何か見つかるから」と言って逃げ回っていたのを思い出します。 この連載は、医学知識を横目で見つつ、ちょっと不健康な生活を小声で応援します。 ちょっと不健康というのは、「健康のためにすることの負担が大きすぎるなら、少しはサボってもいい」ということです。つまり、健康診断に行かないことで病気の発見が遅れたとしても、「病気はわからないものだから仕方ない」と思えるならそれでいいということです。 今回は人間ドックについて考えます。人間ドックに行かないのはよくないことでしょうか。 健診と人間ドックは似たようなものに思えるかもしれませんが、違います。会社の健診は労働安全衛生法で義務
by Chris Barbalis 何年もうつ病を患うことで脳が変化することが、カナダのCentre for Addiction and Mental Health(メンタルヘルス・依存症センター/CAMH)の研究によってわかりました。この研究結果は、「アルツハイマー病のように、うつ病も進行具合によって異なる治療が必要になる」ということを示します。 Association of translocator protein total distribution volume with duration of untreated major depressive disorder: a cross-sectional study - The Lancet Psychiatry http://www.thelancet.com/journals/lanpsy/article/PIIS2215-03
日本人の死因ナンバー1「がん」。数多の治療法がこの病に挑んできたが、現在、最注目なのが「光免疫療法」である。9月末、日本で承認され、実用化への扉が開いたばかりのこの最新療法について、ライター・芹澤健介氏が開発者にインタビュー。その可能性を探った。(「週刊新潮」2020年10月29日号掲載の内容です) *** 9月29日、ホテルニューオータニの記者会見場で発表された内容をどれほどの人たちが待ちわびていただろうか。 この数年、革新的ながんの治療法として注目されていた「光免疫療法」で使う医薬品が、厚生労働省からいよいよ正式に薬事承認されたのである。 会見を主催したのは、楽天メディカルジャパン株式会社。実業家の三木谷浩史氏(55)が代表取締役会長を務めるバイオベンチャー企業である。実父の膵臓がん闘病をきっかけにして、三木谷氏は、光免疫療法の開発初期段階から個人的な支援を申し出て、これまで数百億円規
最新の医学情報が寄せられる国内外の医学誌・医学会、大学、公的団体の研究発表をもとに作成・配信される医療・健康ニュース配信サイト。 ヘルスデーニュース 最新の医学情報が寄せられる国内外の医学誌・医学会、大学、公的団体の研究発表をもとに作成・配信される医療・健康ニュースです。医療分野だけでなく運動、食生活など健康と密接にかかわるヘルスケア記事も紹介します。詳しい利用規定はこちらをご覧ください。 バックナンバー一覧 大豆食品摂取量と前立腺がん死亡が関連――JPHC研究 大豆食品の摂取量が前立腺がんによる死亡リスクと関連することが、日本人対象の研究から明らかになった。国立がん研究センターなどによる多目的コホート研究(JPHC研究)によるもので、詳細は「International Journal of Epidemiology」9月23日オンライン版に掲載された。 大豆食品や大豆食品に多く含まれるイ
日本で唯一の仏教を由来とする 独立型緩和ケア病棟 あそかビハーラ病院 院長 大嶋健三郎先生 京都府城陽市にある「あそかビハーラ病院」は、浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺)が設立した、ホスピス・緩和ケアを専門とする病院。「ビハーラ僧」と呼ばれる僧侶4人が常習しています。医師や看護師、薬剤師、宗教者などがチームとなり、病気の苦しみを取り除く専門家集団として、そして常に患者さんに寄り添い、手を触れ、耳を傾けながら、一人ひとりが亡くなる最後の瞬間まで自分らしく生き抜くことを支えています。2012年から院長を務めている大嶋健三郎先生に、お話を伺いました ◀ビハーラホール ◆病気の苦しみを取り除くプロ集団 ――「あそかビハーラ病院」とはどのような病院か、ご説明をお願いします。 大嶋 完全独立型の緩和ケア病棟というのは全国でも少ないのですが、仏教に由来するものはここだけです。仏教ではホスピスではなく「
「残念ながら父の治療には間に合わなかったが、大きな一歩を踏み出すことができ、大変うれしく思っている。この承認でスタートラインにようやく立つことができた」 楽天の持分法適用子会社で、バイオベンチャーの楽天メディカルが開発していたがん治療薬「アキャルックス」が厚生労働省から9月25日、製造販売の承認を取得した。 同社が薬の承認を得るのは初めてのこと。9月29日に開かれた会見で、楽天の会長兼社長で楽天メディカルCEOも務める三木谷浩史氏は冒頭のように述べた。 わずか6カ月間でスピード承認 三木谷氏は、この薬剤の開発に「個人資産を中心に数百億円を投資してきた」(同氏)経緯がある。父親の良一氏が膵臓がんを患ったことがきっかけでがん治療に関心を持ち、「非常に革新的な治療法ということで、全面的に支援を決意した」(同)という。 この薬のベースになる技術を開発したのが、アメリカの国立がん研究所の小林久隆主任
こんにちは。アメジスト編集部です。今回は不織布マスクや布マスクを購入・使用する際にパッケージなどによく表示されているPFE・VFE・BFEについて解説します。これはマスクの性能を表すもので、それぞれ空気中の微粒子・ウイルス・細菌が、マスクに使われているフィルター部分(素材としては不織布が多いです)を通してどれだけ「ろ過(捕集)」されたかの測定値をあらわしています。測定値はパーセントであらわされ、数値が大きいほどバリア性が高いことを示しています。どれも同じように見えますが、それぞれ機能に違いがあります。 PFEとは PFE(Particle Filtration Efficiency)とは「微粒子ろ過効率」のことで、約0.1㎛(マイクロメートル)サイズの粒子をどれくらいろ過(捕集)できたのかを表しています。インフルエンザウイルス、ウイルス単体(飛沫核)、結核菌ウイルスなどが対象となります。「
日常の臨床からみえること 脳神経内科医という立場上、ALS(筋萎縮性側索硬化症)も含めて神経難病の方々を診療する機会はしばしばある。 いまだに原因も治療法もはっきりしないものも多く、病状に応じての対症的な何かができれば良い方で、進行を止めることも難しい場合など、医学の無力を痛感させられる。 たとえ、高齢者には多いよく知られた病気――慢性心不全、糖尿病、高血圧、多発脳梗塞、閉塞性肺疾患など――であっても、複数合併していたり、年齢による身体の衰えも加わったりすれば、その場しのぎの治療で当面の問題をやり過ごしつつ、様子を見ていくことになる。 そうして病気に患って苦労している人びとは、ふと「死にたい」といった内容の言葉を漏らすことがまれではない。 病気の進行や年齢とともに衰えていく知力や体力を実感するとき、もう乗り越えられないという気分になることは、誰にでもあることなのだろう。 そのとき医師の仕事
翻訳が進むパピルス文書 その存在は知られていても、内容の解読が待たれる古文書は数多く存在する。例えば、デンマークのコペンハーゲン大学には80年におよんでコレクションされている古代エジプトのパピルス文書があるが、その大部分はまだ翻訳されていない。それらに何が記されているのか、日々少しずつ明らかとなってきている。 現在、研究チームが翻訳に取り組んでいるパピルスは、およそ3500年前のもので、当時の医学、植物学、天文学、占星術や科学に関することが記されているという。当時の科学は占星術と深く結びついていて、同大学のカールスバーグ・パピルス・コレクションの長で、エジプト学者のキム・ティーホルト博士は、「現在では、占星術は疑似科学とみなされていますが、当時はまさに科学の中心的存在で、未来を予測する重要なツールでした」と述べている。例えば、国王が戦争に出る日を決める際には、天体が特別な配置になるような縁
多くの人々が加齢と共に現れる視力の衰えに悩まされていますが、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームが「赤い光を1日3分間見る」という簡単な手法で、加齢に伴う視力低下を改善できるとの研究結果を発表しました。複雑で高価なデバイスを必要としないこの治療法が正式に承認されれば、簡単に視力を改善させることができるようになると期待されています。 Optically improved mitochondrial function redeems aged human visual decline | The Journals of Gerontology: Series A | Oxford Academic https://academic.oup.com/biomedgerontology/article-abstract/doi/10.1093/gerona/glaa155/586343
新型コロナウイルス関連の報道では、数多くの医師がメディアに登場して、自身の知見を述べている。しかし、最前線で感染者たちと接している医師の話をじっくりと聞く機会は意外と少ない。実際にはその患者を診たことがない「専門家」(中には医師ではない者もいる)のオピニオンのほうが多く流布されている。現場からの声として紹介される多くは、治療現場の苦境といったところに限定されているようにもある。 そこで今回、ある総合病院で新型コロナウイルスを実際に診察し、また現場の統括もしているベテラン医師に匿名を条件で本音を語ってもらった。匿名にした理由は「特におかしなことを言ったつもりはありません。同じように考えている医師も多いと思います。でも、ただでさえ忙しいのに、病院あてに抗議などが来るとたまらないから勘弁してください」というものである。 速報元従業員が告発! 「山崎製パン」デニッシュ消費期限偽装の手口 「手作業で
オンライン診療に猛反対 日本医師会の猛反対を受けて、1ヵ月前に政府の新型コロナ対策から外されていた「オンライン診療」事業予算が、4月7日発表の政府の新型コロナ経済対策第3弾に、ようやく盛り込まれた。 オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンのビデオ通話機能を使い、医師が自宅などにいる患者を診察して薬を処方するもの。患者の利便性が格段に高まるだけでなく、医療機関受診に伴う感染を回避でき、医療機関側も、感染の可能性のある患者や軽症者、無症状者と直接接触せずに診察することで院内感染を防止できるという利点がある。 このため政府は、3月はじめの時点でコロナ対策にオンライン診療を活用することを決め、3月10日に発表されたコロナ対策第2弾にいったん盛り込んだ。ところが、それに「日本最大の圧力団体」ともいわれる日本医師会が猛反発したため、厚労省が発表直前に対策から外した経緯がある。 その詳細については
群馬県の北西部に位置する人口約1万5,000人の中之条町。この小さな町で行われている研究から生まれた歩き方が生活習慣病を予防し、健康寿命まで延ばすとして世界から注目を集め“中之条の奇跡”とまで呼ばれている。 研究を主導している東京都健康長寿医療センター研究所・社会参加と地域保健研究チーム専門副部長の青柳幸利先生が解説する。 「’00年から20年にわたって5,000人を超す人を対象に調査を行ってきました。その結果、1日8,000歩、うち20分間だけ早歩きをすると、さまざまな病気を予防できることがわかったのです」 毎日の歩数が2,000歩未満の人に比べて、8,000歩・20分の早歩きをする人は死因の上位を占める、がんの有病率が4分の1、心疾患が12分の1、脳卒中が15分の1に。生活習慣病の糖尿病や高血圧、動脈硬化の予防もできたという。 中之条研究では65歳以上の人に活動量計を身につけてもらい、
食事と栄養素によるがん治療。がんと診断された方へ、生化学的な血液検査の結果に基づいて、個々人に最適な栄養素を用いた栄養療法、高濃度ビタミンC点滴療法により、免疫力を最大限に高める新しいがん治療をご提案いたします。 1.がん(悪性腫瘍)とは(一般的解釈) 腫瘍とは細胞が異常に増えてかたまりになったものです。ある場所にとどまって大きくなるだけの良性の腫瘍と,治療が必要な悪性の腫瘍があります。悪性腫瘍はがんともいい、大きくなってまわりに広がったり、違う臓器に移ったりして、命に危険が及ぶ可能性のあるもののことをいいます。 皮膚や粘膜からできるものを「がん」、骨や筋肉、神経からできるものを「肉腫(にくしゅ)」といいます。脳にできる腫瘍(脳腫瘍)などの場合,良性であっても手術が必要なこともあります。 がんは、他のからだの部分が必要とする栄養をどんどん奪ってしまい、体が衰弱していきます。 【参考・引用】
これだけ新聞やテレビで大々的に宣伝しているんだから効くのだろう。医学的根拠もあるに違いない。そう信じて飲み続けてきたのに……。メーカーが決して言わない、サプリの「不都合な真実」。 膝の痛みに効く? 階段の昇り降りの際、膝がズキッと痛む。そんな変形性膝関節症を抱える中高年を対象に、「関節痛を和らげる」「擦り減った軟骨が再生する」と喧伝され、現在最も売れているサプリがグルコサミンとコンドロイチンだ(両方が配合された商品も多い)。 だが、武蔵国分寺公園クリニックの名郷直樹院長は「飲んでもほとんど効果はない」と語る。 「グルコサミン、コンドロイチンが軟骨の成分であるのは事実ですが、サプリメントとして経口摂取しても軟骨は再生しません。 グルコサミンやコンドロイチンは、糖やアミノ酸からできており、体内に入ると分解される。それが、再びグルコサミンやコンドロイチンに再合成され、膝の軟骨になるとは考えづらい
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