http://d.hatena.ne.jp/satosuke-428125/20101216/1292447439 堀井憲一郎『若者殺しの時代』という本に基づいて、所謂「バブル」の時代を語っているのだが、ちょっと気になった点が幾つかあった。因みに、堀井氏のこの本は読んでいない。 戦後の高度経済成長期を経て、バブル経済へと豊かで元気だった日本。まだまだ成長していける、坂の上の雲(@司馬遼太郎)まで登りつめようとばかり、貪欲に富を得ていったのだ。しかし終焉を迎えたとき、当然不況に入り、次第に虚無感が生み出していく。 『一杯のかけそば』は、貧乏な一家がそば屋で、一杯のそばを家族で分け合って食べる。何年かして、一家の子供は医者や弁護士になって成長し、そば屋に行くという物語だ。 「貧しさは努力によって克服でき、貧乏生活はいずれ逆転できる」と信じられてきた時代に生まれた物語。これが中流社会への礎となり