タグ

ブックマーク / satoshi.blogs.com (8)

  • 原発事故の不可逆性

    評論家の中には、未だに「福島第一での原発事故で死んだ人はいない」などと事故を過小評価する人がいる(参照←池田氏はどこからコンサルタント料をもらってあんな発言をしているのだろう?)。事故直後に被曝を避けるために移動を余儀なくさせられたために亡くなった寝たきり老人、長引く避難生活で体調を壊して亡くなった人、これまで何十年もかけて育てて来た農地や家畜を失ったショックで自らの命を断った人たちは数に入らないのだろうか?放射能を過剰に恐れるあまりの「風評被害」だとでも言うのだろうか? 原発事故が他の事故と違うのは、貴重な国土が放射能汚染によって人が住めなくなってしまうことにある。詳しくは、「フランス人学者の考察 原発事故は元に戻れない大惨事」を読んでいただくと良いが、津波や地震の被害は、どんなに大きくとも30年、50年と時間が経つうちに人々はその傷から立ち直り、地域経済は復興される。 チェルノブイリを

    quatroshe
    quatroshe 2012/10/20
  • 米国が原子力規制委員会のトップに地質学者を選んだ理由

    では、原子力規制委員会のメンバーの選択プロセスに問題があるとの指摘がある。国会の事故調査委員会の報告書には人選そのものを第三者委員会に委ねることが大切と明記してあるにも関わらず、いつものように「官僚が政治家に代わって人選を行い、政治家はそれをそのまま受け入れる」という官僚主導でものが進んでいる。 一方、米国では、日の原子力着せ委員会に相当するNRC(Nuclear Regulatory Comission)のトップに地質学者、Allison M. Macfalane が選ばれたことが報じられている(参照)。彼女がトップになってから、使用済み核燃料の最終処理問題が片付くまではこれ以上原発を増やすべきではないと、新規原発および既存原発のライセンスの延長を凍結した。 それに加え、「既存の原発の耐震基準は時代遅れで不適切であり、最新の知見に基づいた安全基準の根的な見直しが必要」と主張する彼

    quatroshe
    quatroshe 2012/08/21
  • 経済原理を考えれば、営利企業に原発を安全第一で運営させるのは所詮無理

    New York Times に「Risk From Spent Nuclear Reactor Fuel Is Greater in U.S. Than in Japan, Study Says(使用済み核燃料のリスクは日よりも米国の方が高い)」という記事が出ている。原子力発電所が「トイレなきマンション」であることは、どの国でも同じだ。それどころか、使用済み燃料プールがテロリストの標的になれば、最悪の場合、チェルノブイリ以上の事故を米国内で引き起こされてしまう危険すらある、というレポートすらあるという(参照)。 つくづく思うのは、たとえ100歩譲って、十分に安全な原発の運転が「技術的には可能」だと仮定したところで、営利企業が運営する限りは、原発特有の「色々な問題は先送りした方が経済的に有利」という強いインセンティブが働くため、どうしても安全よりも経済性を優先してしまうし、経済性に関して

    quatroshe
    quatroshe 2012/06/05
  • 日本が50以上の原発と大量のプルトニウムを抱え込んでしまった本当の理由

    の原子力の歴史を網羅的に記述した文章が米国のPEC(Public Education Center)により公開された。 United States Circumvented Laws To Help Japan Accumulate Tons of Plutonium 非常に中身が濃いので簡単に要約などできないが、この文章を読むと、日の原子力発電と宇宙開発が「日はいつでも核兵器を作ることができる」という「非核・核カード」を持つために押し進められたことが良く分かる。 私の目を引いた文章は何カ所もある。たとえば、 In October 1964, communist China stunned the world by detonating its first nuclear bomb. The world was caught by surprise, but nowhere wer

    quatroshe
    quatroshe 2012/05/12
  • 福島第一4号機プールのリスクに関する海外メディアの報道

    下にビデオを貼付けてあるが、簡単に要約すると、 4号機のプールは補強されているとは言え、地震で崩壊する可能性は十分にある 水がなくなった使用済み核燃料は自らの熱で発火し、チェルノブイリの10倍のセシウムを環境中にばらまく すると、発電所の作業員は全員退去せざるをえなくなる その結果、他のプールの使用済み核燃料も冷やすことが出来なくなり、結果的にチェルノブイリの85倍のセシウムが放出される こうなると放射能汚染は日だけにとどまらず、グローバルなスケールでの人類の経験したことのない被害をもたらす 米国政府が、「東電などに任せず、一日でも早く燃料をプールから取り出してほしい」と日政府に要求しているのは、まさにこれが理由である(参照)。 4号機の使用済み核燃料プールが崩壊してメルトダウンしてしまったら,まさに「日終了」になります.原発というのは国防上,極めてリスクの高い施設だということが政府

  • 福島第一にはメルトダウンした核燃料よりももっと危険なものがある

    菅政権の内閣官房参与で、福島第一原発事故対策や原子力政策のアドバイザーだった田坂広志・多摩大学大学院教授が原発事故の教訓や今後の課題について語った講演「パンドラの箱」が公開されているので下に貼付けておく。 原子力発電を利用するというのは、その国全体にとって何を意味するのかをとても的確に表しているので、原発に賛成の人も反対の人もぜひとも見ていただきたい。特に使用済み核燃料の問題が技術的な問題ではなく社会的な問題であること、そして福島第一でもっとも危険な存在は実はメルトダウンしてしまった1〜3号機の核燃料ではなく、4号機のプールにあって取り出す事もままならない大量の使用済み核燃料であること、などが専門家の立場から的確に語られている(ビデオの40:00〜45:00あたり)。万が一4号機のプールがこれから起こる地震で壊れたりしたら、関東にも人が住めなくなるのだ。 1時間強と少し長いので、忙しい人は

  • 原発は経済活動にとってのドーピング

    福島第一原発の事故で原発の安全神話が崩壊して以来、多くの日国民が「原発はなくせるものならなくしたい」と感じている。問題はこの「なくせるものなら」という部分。特に読売新聞や産經新聞などの「親原発メディア」が、「原発なしでは来年の夏は乗り切れない」「再生可能エネルギーだけでは日の経済の発展はありえない」などのメッセージを送り続けているため、「そうは言っても原発なしでは無理なのかも」と感じはじめている人たちも少なくはない。 そんな中での、菅首相の「脱原発依存宣言」は、私たち自身に「日をどんな国にしたいのか」「私たち国民にとって何が大切なのか」を考える絶好の機会を与えてくれたと言える。「延命のための人気とりだ」「退陣を表明した総理が何を言っても意味がない」などと質的ではない批判をする前に、「脱原発依存」とは私たちの将来にとってどんな意味を持つのかをしっかりと理解した上で、「脱原発依存」とい

    quatroshe
    quatroshe 2011/07/28
    シャブ漬けにされた体から薬を抜くためのある程度の期間は必要としても、日本国にとって、再生可能エネルギーが将来に渡って「野菜」でしかないと決めつける根拠は、原発ムラ発誘導情報以外になにかあるんだろうか?
  • 普天間基地問題に関する一考察:米国は世界の「ジャイアン」

    鳩山さんの引退会見をこちら(シアトル)からiPad+Youtubeで見た私だが、彼が「普天間の問題は日の安全保障の問題でもあり... 今の朝鮮半島の情勢を見るに...」という発言を聞いていて、「これはアメリカに恫喝されたんだな」と感じたのは私だけではないはずだ。 安全保障の問題は、まさに日という国のアキレス腱だ。それも第二次世界大戦における敗戦の傷が65年たってもまだ直らずに精神的なトラウマ状態になっている。 「日は世界で唯一の被爆国で、世界に平和を訴えて核兵器のない世界を作るのが日の使命」というモットーはすばらしいが、現実の世界では軍事力を持ったアメリカが「世界の警察官」と自分自身を勝手に任命して、大きな顔をしている。「日は絶対に核兵器を持たない、でもいざとなったら(核兵器を持った)米国に助けてもらう」という音と建前の微妙な境目に日の安全保障は立っている(参照)。 米国は、

    quatroshe
    quatroshe 2010/06/04
     自衛隊が「軍」「軍隊」じゃないなら、じゃあいかなる国家組織にカテゴライズされるんだろうな。自衛隊に割かれている予算は「何費」と呼ぶべきものなんだろうな。SIPRIやIISS的には「軍事費」なる扱いのようだけど。
  • 1