(前回から読む) 2008年12月9日、中国の網民(ネット市民)の間に閃光が走った。中国共産党の一党独裁を糾弾し、民主と自由、そして人権尊重等を求める「08憲章」なるものがネット空間に出現したからである。 本来なら世界人権宣言が可決された1948年12月10日に合わせて、12月10日に公開されるはずだったが、起草者の主たるメンバーの存在が事前に発覚して当局に逮捕される危険が迫っているとの内部情報を受けて、急遽前日に公開されたとのこと(正式公布日は12月10日となっている)。 そして、彼らの危惧は現実となった。 発起人と目される劉暁波は逮捕され、釈放を求める署名活動はいま、世界中の華僑華人のネット空間を満たしている。公開時には実名入りのネット署名者の数が303人であったものが、12月14日時点では1231人に増えた。逮捕されることを覚悟しても抗議の声をあげる人が増えているのだろう。署名者の中