移動図書館ひまわり号 作者: 前川恒雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1988/04メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (1件) を見る 日野市でのたった1台の移動図書館から始まり、日本中の公共図書館に影響を与えた「図書館革命」に至った日々の記録。図書館のみならず、行政とはなにか、公共とはなにか、ということを根底から考えさせられる一冊である。 著者らが移動図書館に取り組んだのは、昭和30〜40年頃。当時の公共図書館の現状は、現在からみると信じられないようなものだったらしい。図書の購入予算が乏しい上、揃っている図書は利用者のニーズとまったく噛み合わず、いわば図書館側の「上からの押し付け」で本が選ばれていた。入館の際は入館証を書かされ、カード目録はわかりにくく、誰が何の本を借りたかが筒抜けの館さえあったという。閲覧席は受験生の勉強用に占領され、レファレ