純粋に不思議だ。なぜ『まどか』はストーリーを持たないんだろう。 もう第7話だっていうのに、魔女の正体が徐々に明らかになるわけでもない、キュウベェの目的が明らかになるでもない。 ましてや最初期に見せたセッティングが深化を見せるわけでもない。 7話までに起こったことといえば、マミさんが死んだことと、さやかが契約したってことくらいだ。あと赤い髪のキャラが出てきた。一行で説明できる。 やっていることといえば、「葛藤」だ。本来自己の外部から襲ってくる「事件」、それらとの折り合いの中で葛藤が生まれるはずだ。 しかし『まどか』ではそういったコンテクストから独立した、抽象的な「葛藤」そのものを扱っているように見える。こんな歪な構成のアニメはそうそうお目にかかれるものではない。 碇シンジくんもエヴァンゲリオンに乗るかどうかで葛藤した。しかしそれは彼の周囲の人間関係が孕むドラマがあってのものだったはずだ。 『