体が感じる音や光、声などの感覚(感覚刺激)に敏感に反応する「HSP(Highly Sensitive Person)」と呼ばれる人がいる。他者に共感しやすい半面、気が付き過ぎて疲れやすいため、うつ病や不安症になる人もいる。最近、「生まれつき感覚の敏感な人」として認識が広まっているHSPについて、十勝むつみのクリニック(北海道帯広市)の長沼睦雄院長に聞いた。 ▽人一倍敏感で繊細 HSPは次の四つの特性を持つとされる。〔1〕物事をより深く考え処理する〔2〕刺激を過剰に受けやすい(物事から多くの情報を受け取る、絵画や音楽にとても感動する)〔3〕物事や刺激に対して感情の反応が強く、特に他者に共感しやすい〔4〕人が気付かないささいな刺激でも察知する―。 HSPは病気や障害ではないが、感覚刺激に過敏に反応してしまい、それを表現できず理解もされにくいためストレスをためやすい。ストレスに対する心身の反応が