汚染水が漏れた福島第1原発の地下貯水槽(中央下、三つの四角形の奥二つ)=6日、福島県大熊町で共同通信社ヘリから 東京電力福島第1原発の地下貯水槽から汚染水が漏洩(ろうえい)した問題で、東電は8日、汚染水の移送完了が当初の11日から数日遅れるとの見通しを明らかにした。漏洩の発覚から3日が経過したが、今も正確な流出量や流出箇所の特定はできていない。地下施設ということもあり真相解明には時間がかかるとみられるが、調査が進む中、不可解な状況も明らかになってきた。(原子力取材班) ■わずか1メートル 東電は、5日に漏洩を公表した2号地下貯水槽から漏れ出た汚染水の量について、最大で120トンと推計している。汚染水は土壌に染みこんでいると考えられるが、一方で、これだけの量が漏れ出ていたとすれば、説明がつかないような状況も生まれている。 その一つが、汚染水の漏洩を検知するために設置されている「漏洩検知孔」の