エヴァンゲリオンの「オリジナル」について 1.エヴァンゲリオンの本質的な特徴とは 新世紀エヴァンゲリオン(以下エヴァンゲリオンと記述)ほど、多様な受容をされたアニメはなかっただろう。 特集を組んだ雑誌も多彩なら、評者の論点も様々であった(アニメ史、精神分析、世代論、現代思想、おたく文化、オウムとの同時性など)。 エヴァンゲリオンというアニメの本質的特徴は何だったのか、というテーマ一つに関しても、解釈の視点はバラバラであり、決してまとまることはなかった。 その一方、ファンはストーリーの解釈や、キャラへの思い入れなどにより、やはり多様なエヴァンゲリオン像をうちたてていった。 インターネットでは、サイト数は一時1000を超えていたと思われる。 テーマも、謎解き、エッセイ、ストーリーを補完する小説、オリジナルの物語、イラストなど様々であった。 なぜこれほど多様な解釈と反響が生み出されたのか。