各大学では入学式が終わり、今週から本格的に授業が始まる。クラブや同好会の新入生勧誘でキャンパスはにぎわうが、その中にはカルト集団の勧誘も混じっているので用心が必要だ。毎年春、正体を隠して接近してくる集団に取り込まれる新入生は後を絶たない。その勧誘の手口と、被害に遭わないための心構えを聞いた。 「カルトに入るのは簡単だが、抜け出すには3年も4年もかかる。『自分は大丈夫だ』と過信する人ほど危ない」 こう語るのは関東在住の男性会社員(30)。男性は、4年前に女性信者への性的暴行が発覚して問題となった韓国発祥の宗教団体の元信者だ。東京大4年に在学中の2002年に入信し、約4年間、信者として活動した。入信のきっかけは学校内での勧誘だったという。 「部活を引退してちょうど暇になった時、食堂で7人ほどの学生の集団に声をかけられた。宗教色をまったく見せなかったため、警戒心は抱かなかった」 その教団