【ニューデリー=武石英史郎】スリランカの反政府武装勢力「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」が立てこもる同国北部の地域から14日、「人間の盾」となっていた民間人のうち約3300人が脱出した。戦闘の激化で多数の犠牲者が出ているとして米国などは自制を求めているが、民間人の脱出を受け、スリランカ政府軍は一気に軍事解決を図る構えだ。 スリランカ国防省によると、LTTEが立てこもっているのは、ムライティブ近くの海とラグーン(潟湖)に挟まれた広さ3平方キロほどの地域。政府軍は3方向からLTTEに攻勢をかけている。民間人の脱出は一時途絶えていたが、14日に入って多数の人々が手作りの浮きにつかまりながら、ラグーンを渡って脱出。さらに数千人が脱出を試みており、LTTEは逃げようとする民間人を銃撃しているという。 一方、AP通信は、LTTE側にある唯一の仮設病院の関係者の話として、激しい砲撃のため、医師