ベルギーのカトリック教会で神父らが長年にわたり児童らに性的虐待を行っていた疑惑が強まり、同国司法当局は26日までに強制捜査に乗り出した。大聖堂内の元大司教の墓まで調べたとされる捜索に、ローマ法王庁が抗議声明を出す異例の事態となった。 ベルギーのメディアによると、警察は24日、ブリュッセルの北方メヘレンで同国カトリック教会の大聖堂、前大司教宅などを一斉に家宅捜索、書類など多数を押収した。 教会側によると、大聖堂の捜索では、地下納骨堂にある2人の元大司教の墓もこじ開けられたという。ローマ法王庁は25日に声明を出し、捜査手法に「強い驚きと憤り」を表明した。ベルギーの大司教も「捜査はやや行き過ぎの感がある」と述べた。(共同)