大塚智彦(Pan Asia News 記者) 「大塚智彦の東南アジア万華鏡」 【まとめ】 ・ミャンマーでイスラム教徒暗殺さる ・ロヒンギャ族虐殺、国際的人権問題に発展 ・「国軍・仏教徒」か「少数民族・貧困層」か、スー・チー氏ジレンマ ■空港で起きた惨劇 1月29日午後4時半過ぎ、ミャンマーの中心都市ヤンゴンの国際空港到着ロビーを出たタクシーを待つ人々の間に突然、銃声が響いた。 インドネシアでの会議から帰国したばかりで出迎えた親族とあいさつし、孫を抱きあげたミャンマー人、コーニー氏(63)は銃弾を頭部に受け即死状態だった。現場から逃走を図る犯人を追った運転手も銃撃され、病院に搬送後死亡が確認された。犯人はその後別のタクシー運転手や駆けつけた警察官らによって逮捕され、暗殺事件として捜査が進められている。 コーニー氏はアウン・サン・スー・チー国家最高顧問兼外相の与党「国民民主連盟(NLD:Nat