故人を供養するとともに、愛用していた携帯電話やパソコンなどの電子機器も葬る新サービスが誕生した。今月始まった「MISお焚き上げステーション」(北海道千歳市)だ。 運営団体の一般社団法人「遺品整理士認定協会」の小根英人理事は「高齢者は5~10年も同じ機種を使い続ける。単なる情報機器ではなく、生前の故人が肌身離さず愛用していた“念”のこもった道具。写真や人形、他の愛用品と同じくお焚き上げしたいという声が多かった」と明かす。 お焚き上げでは、実際に電子機器を焼却させてデータを抹消する。これは遺族の気持ちをやわらげるほかに、合理的な理由がある。小根氏は「ただ単にハードディスクに穴を開けたり、磁気でデータを消し去るというやり方では、データは簡単に復旧される」と話す。 同施設では、穴を開けて高温で燃焼させ、さらに数日間“寝かせる”ことで完全にデータを消す。「燃やした後、1~2日はまだデータを取り出すこ