前々回で取り上げた「イー・ウーマン」、前回取り上げた「エレファントデザイン」は、消費者がモノ・サービスについての改善提案や、新しい商品を考案することを可能にしていた。イー・ウーマンが運営する「働く人の円卓会議」や、エレファントデザインが運営する「空想生活」において、消費と生産の境界線が曖昧になることで、イノベーションが生じているのである。 加えて、これらの企業は、個人の知識を他の人々の知識と混ぜ合わせることを可能にしたという点において特徴的であると言える。自分の知らない誰かが投稿したアイデアに、自分が持っている知識の断片をカット&ペーストする「マッシュアップ(注)」の積み重ねによって、イノベーションが生じる可能性は飛躍的に高められるのである。 社外の人々(CROWD)のアイデアや技術を調達・集約し、時にはそれらを混ぜ合わせることでビジネスを構築する手法を「クラウドソーシング(CROWDSO