ユダヤ人ピアニスト、ホロヴィッツは言った。「この世には3種類のピアニストがいる。ユダヤとゲイと下手くそだ」と。音楽に限らず芸術分野で活躍するゲイは多い。いったいなぜなのか、探究した。 スポーツは不得意 『ドリアン・グレイの肖像』で知られる詩人ドリアン・グレイの肖像は1895年、自らが男色の罪で告訴されている法廷で、〝ある言葉〟の意味を検事に問われ、こう説明した。 〈それは年嵩の者が年若き者に寄せる偉大なる愛の別称なのであります。プラトンの哲学の基礎であり、ミケランジェロやシェイクスピアのソネットにも見いだされるものであります。深く精神的な愛にして、純粋かつ完全である。シェイクスピアにせよミケランジェロにせよ、偉大な芸術作品の決め手となったのはこの愛であり、作品のすみずみにまで息づいております〉(『ゲイ文化の主役たち』(青土社)より) このワイルドが糾弾の場でさえ褒め称え、「芸術作品の決め手