千葉県松戸市に「すぐやる課」という部署がある。昭和44(1969)年10月に誕生した。「すぐやらなければならないもので、すぐやり得るものは、すぐにやります」というのがコンセプトだ。今もあり、人気部署である。でも、役所というところは「話を聞かない」「動きが鈍い」「無責任」「仕事をしない」と、必ずしも芳しい評判を耳にしないことのほうが多い。その一方で面倒な仕事もなんのその、進んで火中の栗を拾い、問題解決にまい進する行政マンもいるのである。熱いのである。 高齢者は見知らぬ(初対面の)人にいきなり本音を話すことはまずない。私の場合も、初対面の人(一般人の場合)には本題に入る前に世間話から入る。それも時間の許す限り長々とする。ノンフィクション作家に成りたてのころは、即本題に入りたくてかなりイラついたものである。その様子を相手はじっくりと観察している。合格するとその後の取材はスムーズにはかどるが、不合