中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 「俳句」というのは、つくづくも、シニアにとって素晴らしい学習システムだと思う。 「自己で学ぶ」観点、「ともに学ぶ」観点、そして「身体づくり」につながる観点から、それははよくデザインされたシステムである。 ▼ ひとつめ、自己学習の観点。 まず、俳句をたしなむためには、季節に「敏感」にならなくてはならない。 花の名前を覚え、見て、触って、識別できるようにならなくてはならない。日々変化する草の色を感じ、毎時毎分変わる風の匂いを知る必要がある。 「変化」を感じることができなければ、そして「変化」に応じて必要であるならば柔軟に「学び」、そして思考することできなければ、言葉を紡ぐことはできない。 ふたつめ、ともに学ぶという観点