業界、競争激化で炉確保やっき 市立斎場職員異動なく利権化 - MSN産経ニュース大阪市が心付けの授受を禁止し、斎場運営の透明化を図ったのが約８年前。火葬の舞台裏ではその後も、不透明な関係が続いていた疑惑が浮上した。「質より量」を求め、より多くの葬儀をこなしたい一部業者にとって、火葬炉の確保と時間の短縮は経営を左右する重要課題。一部の職員と結託することで、火葬を優先的にさばく構図を作り上げていたとみられる。 市環境局によると、高齢化による死亡率の増加で、市立斎場５カ所の稼働率は高く、死者が増える冬場に至っては「炉は予約で満杯。５日待ちになることもある」という。全国の葬祭サービス業にはここ１０年で、１千社余りが新規参入しており、数に限りある炉を押さえるのが年々、難しくなっている。 葬儀に対する価値観の変化も競争激化に拍車をかけた。少数の会葬者のみで行う「家族葬」の普及で、１件あたりの費用も減少傾向。数をこなすことで、売り上げを増やそうとする業者は少なくない。それだけに「炉
