英国は、思っていた以上に貧しい。これが、今回の危機に関する最も重大な事実である。損失の分担を巡る争いは厳しいものになるだろう。 危機に関する2番目に重大な事実によって、争いは一層厳しいものになる。危機が政府の財政に多大な影響を及ぼしたという事実である。英国の財政赤字は平時では類を見ない規模に膨らんだ。 幸いなことに、総選挙は議論のための絶好の機会を与えてくれるはずだ。それこそが英国に必要な議論ではないか? 答えは「イエス」。では、それは実際に英国がする議論だろうか? 答えは「ノー」だ。 かつてチャーチルがスターリン率いるロシアについて述べた言葉を借りるなら、現政権が再選された場合に取るつもりでいる対応策は、予算編成方針の発表の後でさえ、「謎の中の謎に包まれた謎(a riddle, wrapped in a mystery, inside an enigma)」のままだ。 財務省の現在の予想