電子書籍の利用推進策を検討する総務、文部科学、経済産業の3省の懇談会は8日、日本語書籍を電子化するための規格を統一する方針を発表した。複数の端末に対応する規格をまとめることで、出版社が電子書籍作成にかかる時間やコストを省き、マンガや小説など幅広いコンテンツの電子化を促す。 現在、出版社は端末ごとに異なる数種類の規格に応じて電子書籍をつくっている。シャープや凸版印刷など、電子書籍の出版にかかわる民間企業を中心に、新たな会議を今夏にも発足させ、統一規格の策定を検討する。 電子書籍が読める端末は米アップルの「iPad(アイパッド)」など、米国発の端末が先行している。ただ、米国の規格では日本語特有の振り仮名や縦書きが出来ない問題があった。新設の会議は、マンガを始めとする国内コンテンツの海外展開を図るため、日本語の電子書籍に最適な閲覧フォーマットの国際標準化も目指す。