私は1999年から2003年にかけてアメリカで経済学を学んだ。アメリカで暮らしてみて、日本にいては分からないアメリカ社会の実態を知ることが多かった。そのうちの一つは、人種・民族間の大きな格差である。アメリカには世界中から様々な人種・民族が集まっているが、それら集団の間には、学校での学力一つとっても差がある。白人は黒人よりも平均して成績がよい(白人の中でもユダヤ系の成績は飛びぬけており、クラスのトップグループに属しているのが普通だ)。百点満点のテストにたとえると、白人と黒人の平均点数には数十点もの差がついている。(ちなみに日系を含むアジア系(中国系、韓国系、インド系など)は白人よりも平均点数は高い) 学校の成績は卒業後の進路にもかかわってくる。結果として、白人と黒人の間には大きな所得格差が生じることになる。現在は大統領を黒人のバラク・オバマが務めていることでも分かるように、黒人の間にも才能・