90年代にアメリカに在住していた際、毎日のようにNPRを聴いていたものとして、「ファンページに優良な読者が集まってきており、その読者たちが作り上げたコミュニティーも活発な議論の場として機能している」という報告は驚きではありません。NPRは元々のラジオ波による放送においても、常にリスナーからの建設的な意見を求め、活発な議論を促してきました。Facebook上のNPR読者のうち、何割が従来からのリスナーかは分かりません。ただ、Facebookの双方向性という強みを活用しようとした時に、NPRが持つリスナーからのフィードバックを積極的に求める”伝統”、あるいは批判を恐れない“土壌”が、良い方向に作用したのではないかと想像します。「NPRのようなファンページを作り上げることは容易ではない。」という筆者の指摘から我々が汲み取らなければならないのは、双方向性の体裁を整えただけでは「ファンページを通した