政府ビルを狙った爆破事件、土地押収に抗議する焼身自殺──沸点を越えた民衆の怒りは本物の「ジャスミン革命」の引き金となりかねない 広東州広州は中国の製造業を支える南部の一大工業都市。だが経済の急成長の陰で鬱積してきた労働者らの怒りはついに極限に達し、中国の安定を揺るがそうとしている。 織物工場が集中し、中国全土から出稼ぎ労働者が集まる広州近郊の増城市で先週末、3日続けて出稼ぎ労働者による暴動が勃発。警察は催涙弾を使って何とか騒ぎを鎮圧したとされる。 ことの発端は6月10日夜、露天の無許可営業を取り締まる治安当局が、露天商の妊婦に暴力を振るったこと。当局は女性に移動を求めたが話が折り合わず、女性を地面に押さえ付けたとされる。女性の夫の抗議に同調した労働者らと治安当局の小競り合いが暴動に発展。BBCによれば、5月12日夜には約1000人に膨れ上がったデモ隊が、車両に火をつけ、警察にレンガを投げつ