今年8月、高速バスの安全規制が強化された。2012年4月に関越自動車道の藤岡ジャンクション付近で、大型の観光バスが防音壁に衝突。乗客7人の尊い命が奪われた。この事故を機に、国土交通省は長距離のバス運行の安全対策を強化するためにバス事業制度を根本的に見直した。その結果としてスタートしたのが、新しい高速乗合バス制度だ。 高速道路を利用して長距離運行する高速バスは、鉄道に比べて運賃が安く、利用する人は多い。だが、関越道での事故が起きるまで、いわゆる高速バスには「高速乗合バス」と「高速ツアーバス」の2種類があり、基本的にはほとんど同じサービスを提供しているにもかかわらず、それぞれ異なる法律によって運行されてきたことを知る人は少なかった。 高速乗合バスは路線バスの一種であり、「道路運送法」に則っている。事前に設定されたルートと運賃で、不特定多数の人を乗客として定期運行する。 一方、関越道事故を起こし
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