米国の民泊事情とAirbnbの戦略(第1回) シェアリングエコノミーの代表格とされるAirbnbは、資金難で家賃も払えない状態から今や300億ドルの企業へと成長し、スタートアップの成功例としてしばしば名前が挙がる。Airbnbが展開する民泊ビジネスは、新しい技術やサービスが既存の市場に破壊的変革をもたらしている典型的なパターンと言える。既存体制との摩擦や利用上のトラブルなど、さまざまな問題を抱えながらも着実に利用者を増やし、サービスを拡大している。 本レポートでは2回にわたり、米国の民泊事情とAirbnbの戦略を概観する。第1回目では主として2014年までにAirbnbが辿ってきた足跡を振り返るとともに、既存市場への影響や法的枠組みに着目しながら米国の民泊の歩みを紹介する。第2回目では民泊の普及につれて顕在化してきた問題点を踏まえ、Airbnbがどのように立ち回り、戦略を構築・修正してきた