世界同時株安は収束したのか。発端の中国経済の不安定さは変わらないうえ、米国の利上げもいずれ避けては通れない。「宴(うたげ)」は永遠に続きはしない。 ブラックマンデーの再来-。株価急落の波が、まるでドミノ倒しのように地球を何周も巡った今回の激震を、二十八年前の株価大暴落になぞらえる見方がある。 現象面だけみれば、上がりすぎていた株価が調整されたとか、数年おきに繰り返されるバブルの破裂の一つだといえなくもない。しかし、視野を広げてみると、歴史的な転換点がおぼろげに姿を見せる。すなわち「投機経済の終焉(しゅうえん)」とか、本来の原理を失いつつある資本主義経済の「終わりの始まり」といった大局である。