ハーバード・ビジネス・レビュー編集部がおすすめの経営書を紹介する新連載。第4回目は、マイクロソフトの元マネジャーで現在は経営コンサルタント、文筆業に携わるスコット・バークンの『マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた』を取り上げる。 リモートオフィスの実体験を綴る IT技術や通信環境の発達は目覚ましく、在宅勤務やノマドワーカーなど、さまざまな働き方が可能になってきている。とはいえ、ほとんどの企業は本社や支社などの拠点を設け、そこで従業員が集まって仕事をする。しかし、本書『マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた』の舞台となっているオートマティック社はそうではない。皆が集まるオフィスは存在しない。本社はサンフランシスコとなっているが、そこにいわゆるオフィスはなく、社員は地球上の思い思いの場所を仕事場にしている。パソコン1台あれば仕事が可能な時代ではあるけれど、オー