『学習指導要領』が改訂され「主体的・対話的で深い学び」という語が掲載されたように,主体性という言葉への注目が高まっています。この言葉はどういった経緯で現れ,どのように使われてきたのでしょうか。翻って,主体性を高める教育実践をどのように考えればよいのでしょうか。鈴木聡志先生にご解説いただきました。 文部科学省の平成29・30年告示小・中・高等学校『学習指導要領』に「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」の語が載った。このため現在わが国の初等・中等教育では児童生徒が「主体的・対話的で深い学び」ができるよう教員達は努めている。少なくともそうすることが望ましいとされている。しかし主体的な学びは最近になって突然提唱されたのでない。70年前から試みられている。過去にあった「主体的学習」については後述するが,ここで考えたいことは主体的であるとはどのようなことかということである。 主体性とは主体
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