エボラウィルス感染症(エボラ出血熱)が猛威を振るっている。致死率が高い病気で、ワクチンも治療法もまだない。清潔な環境での対処療法が基本となるが、感染地域では医療を妨げる流言が広がっている。 国内外の報道によれば、流言のパターンとして、「欧米人や医療従事者らがエボラウイルスを持ち込んだ」「入院すると臓器が盗まれる」「病院でこそエボラに感染させられる」「隔離された患者はそのまま餓死させられる」といったものがあるという。これらの流言は、医療チームへの不信感を拡大させている。現地で治療に当たった方からは、医療チームの乗る車めがけて石を投げられたという話も聞いた(8月8日放送のラジオにて)。 「エボラは存在しない」と叫び、隔離施設を襲撃した集団がニュースになった。エボラの存在そのものを否定するという流言も広まっているわけだ。こうした流言には、「政府が支援金を詐取するためにねつ造したのだ」といった説明