福田首相の「追い込まれ改造」は想定外の効果を上げたといっていい。最大のサプライズはいうまでもなく麻生太郎氏の幹事長起用だ。「禅譲の密約」が交わされたという観測も出ているが、ともあれ、これによって「麻生後継」へのシナリオがスタートした。 内閣改造を国民はどう見たか。メディアの世論調査に不思議な現象があらわれた。内閣支持率が「横ばい」から最大で14.7ポイントの上昇まで、ばらばらなのだ。 各メディアの調査結果をまとめて見よう。カッコ内は前回調査との比較(ポイント)である。 こう並べると、上から2社ずつ、朝日・毎日、読売・日経、産経・共同がほぼ同じ傾向を示している。これも奇妙な符合である。 朝日は横ばい、読売はなんと14.7ポイントの上昇だ。質問内容は朝日が「福田内閣を支持しますか、支持しませんか」、読売が「福田改造内閣を支持しますか、支持しませんか」とほとんど同じだ。回答者はそれぞれの新