奈良県立橿原考古学研究所は8日、同県御所市條の中西遺跡で、弥生時代前期(約2400年前)としては国内最大の水田跡(約2万平方メートル)を発見したと発表した。水田が河川の氾濫による土砂で埋まった後、大規模開発などが行われなかったため地中に残っていたとみられ、橿考研は「当時の水田開発の仕方が非常によく分かる発見」と評価している。 発掘調査は京奈和道のインターチェンジ工事に伴い今年4月から約1万3500平方メートルで行われている。 同遺跡は緩やかな傾斜地。水田跡は約850枚あって、いずれもあぜ道で細かく区切られ、1枚あたり東西4メートル、南北3メートルほどの小さなものが多かった。水田に水をためるためには、地面を水平にする土木工事が必要で、橿考研は「1枚あたりの面積が小さいのは、土木工事の労力を抑えるためでは」とみている。 今回の調査では、水田跡が約9000平方メートル見つかり、過去の調査で確認さ