「ブラック企業アナリスト」として、テレビ番組『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)、「週刊SPA!」(扶桑社)などでもお馴染みの新田龍氏。計100社以上の人事/採用戦略に携わり、あらゆる企業の裏の裏まで知り尽くした新田氏が、かえって根本的な問題解決の先送りにつながりかねない、噛み合わないブラック企業をめぐる議論を整理します。 「ブラック企業問題を追えば追うほど、よくわからなくなってきます……」 これは、以前私を取材してくれた某テレビ局記者氏のつぶやきだ。その言葉通り、長年ブラック企業問題を手掛けている私も、ブラック企業を扱うのは一筋縄ではいかないと感じている。いくつかの切り口からみていこう。 (1)「誰にとっていい会社か?」から考える 新卒学生の採用選考において、「グループディスカッション」と呼ばれる集団討論が課される場合がある。ありがちな展開として「いい会社とは?」といった議論テーマが
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