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ブックマーク / lelele.hatenadiary.org (11)

  • 悲惨な職場 - 双風亭日乗はてな出張所

    22歳のとき、私は横浜・寿町で日雇い労働を半年ほどやった。前の仕事を辞め、次の仕事を見つけるまでの「つなぎ」だった。また、日給で賃金が割高であることや、ただ単に寄せ場というものに興味があったので、やってみたのであった。 当時、求職の方法はふたつあって、第一は職安で仕事を斡旋してもらう方法。第二は寄せ場をうろうろしている手配師に仕事を斡旋してもらう方法。私はおもに、職安から仕事を斡旋してもらっていた。 寄せ場で数日働いていれば、以下のような情報が誰に聞くともなく集まってくる。つまり、手配師が暴力団とつながっている場合が多いこと。彼らの斡旋する仕事には労災の補償もないこと。ピンハネする額が多いこと。彼らが紹介する日給の高額な仕事は、リスキーなものが多いこと、などなど。 こうしたブラックな存在である手配師は、一般的には人がやりたがらない仕事を見つけ、それを日雇い労働者に紹介する。求人と求職のバラ

    悲惨な職場 - 双風亭日乗はてな出張所
  • ぬるい議論はやめよう - 双風亭日乗はてな出張所

    内田樹さん。 いまや、どこの書店にいっても著書が平積みされている、売れっ子の学者さんですね。 私は、たいていのことは「うむうむ」とうなづきながら、内田さんの文章を読んでいるわけですが、ふたつのことに関しては、読んでいて「ぬるい議論」だと思わざるをえなくなります。 ひとつめは、「フェミニズム」。内田さんのフェミニズム観については、弊社刊『バックラッシュ!』で斎藤環さんが指摘しているので、そちらをご参照ください。Googleのブック検索で読めますし。 もうひとつは、「お金と社会」、もしくはそこから敷衍(ふえん)して語られる「若者論」。 以下でリンクした内田ブログの「格差社会って何だろう」というエントリーの内容は、ちょっとまずいんじゃないかなあ。社会問題によっては、「想像の共同体」を持ちだして対処するのもアリだと私は考えていますが、格差の問題はそれを持ちだして対処できるようなぬるい状況ではないで

    ぬるい議論はやめよう - 双風亭日乗はてな出張所
  • 自己責任の行きつく果てに - 双風亭日乗はてな出張所

    この事件、父親は許し難いという話になるのかもしれないけれど、それだけでは済まないような気もします。 「生活苦」なるものが、ここまで深刻な事件を引きおこすことの意味は深いでしょう。このお父さんは、二人目の子どもまでは、なんとか育て上げていたんですよね。にもかかわらず、三人目が産まれる直前に、「仕事もなく、生活が苦しい」。 単に、お父さんの求職への努力が足りないとか、怠けているといった話で終わらせるのではなく、「なぜ仕事がなかったのか」とか「なぜ誰かに相談できなかったのか」、また生活に追いつめられた人と行政との関係を探るのも重要だと思います。 また、ここまでやらなくても、ここまでやる一歩手前のお父さんやお母さんもいるだろうし、事件として表面化しないながらも、似たようなことは各地でたくさん起きているんじゃないかなあ。 あくまでも「if」の話ですが、困ったときに気軽に相談できる人や窓口が、身近にあ

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  • 「どんかん」なのは誰なのか? - 双風亭日乗はてな出張所

    ひさびさに、「マル激」の番組を最初から最後まで見ました。 前は有料会員だったのですが、あまりにも見る時間が確保できないため、更新していませんでした。今回は、テーマが興味深く、また無料視聴できるということで、「ちらっと見てみよう」と思いました。ところが、約3時間にわたる番組のすべてを見てしまいました。 弊社が「サヨク」がらみの企画を進行しているということは、すでにお知らせしました。その企画とこの番組の内容が、かなりかぶっているのが印象的でした。「国家」や「ナショナリズム」、そして「アイデンティティ」といったものを、単に否定するのではなく、それらが何なのかを自分の頭で考えること。さらに、それらを世直しのツールとして、どのように有効活用していくのかを考えること。いまの日を考えるうえで、この2点が重要だという認識を、小林さんと宮台さん、そして萱野さんの3人が共有しているように、私には思えました。

    「どんかん」なのは誰なのか? - 双風亭日乗はてな出張所
  • =緊急告知= 斎藤環さんと茂木健一郎さんの往復書簡 - 双風亭日乗はてな出張所

    気鋭の精神科医・斎藤環さんと人気絶頂の脳科学者・茂木健一郎さんの往復書簡を、5月末より弊社webページ(4月下旬にリニューアル公開の予定)にて公開いたします。 月に一通で5往復となる書簡のテーマは、「脳は心を記述できるのか?」(仮)です。 5月末に掲載予定の斎藤さんの書簡からスタートとなります。 話題の焦点は、茂木さんの提示する「クオリア」という概念になるかと思います。 つまり、この往復書簡の位置づけは、「クオリア」とは何かを再確認しつつ、科学における記述の可能性と限界を、精神科医と脳科学者が探る旅、となりそうです。 もちろん書簡を加筆・修正していただき、おふたりから「往復書簡を終えて」の原稿をいただいたうえで、弊社から書籍として刊行いたします。来年の目玉企画です。 斎藤ファンや茂木ファンのみならず、脳に関心のある方々にも、ぜひ読んでいただきたい企画となっております。 前述のとおり、書簡は

    =緊急告知= 斎藤環さんと茂木健一郎さんの往復書簡 - 双風亭日乗はてな出張所
    massunnk
    massunnk 2007/04/10
    茂木せんせいは最近調子乗ってるから一度ボコボコにしてやってほしいね!
  • 斎藤環さんのセミナーにいってきました - 双風亭日乗はてな出張所

    話はとてもおもしろかったです。 でも、ひじょうに遠かったです。 大阪・吹田市の阪大は、わが家から片道四時間。かつ日帰り。 昨日のセミナーは、阪大大学院が主催するもので、斎藤さんが語ったテーマは「脳はなぜ心を記述できないか」。いま日は脳科学ブーム。脳で人の心や社会が説明できるかのような言説に対し、斎藤さんが疑問を投げかける、という内容でした。 『文脈病』(青土社)と『生き延びるためのラカン』(バジリコ)の2冊のエッセンスを抽出した内容に、くわしい解説を付けるかたちで話されていました。 今回の話の前提だけメモしておくと、まず脳については、たいしたことがわかっていないということ。にもかかわらず、脳科学を根拠にする行き過ぎた言説が多いこと。その証拠に、「ゲーム脳」や「脳内汚染」などというあまり根拠のない言説が量産されていること。つまり、脳が危険なキーワードになっていること。さらに、科学の学問的な

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  • たしかに「ドキュメンタリーは嘘をつく」んですね - 双風亭日乗はてな出張所

    葉っぱさん経由で、森達也さんがつくった「ドキュメンタリーは嘘をつく」をYouTubeで見ました。 ちらっと見るつもりが、とてもおもしろくて、最後まで見てしまいました。 ビデオで撮った映像というのは、たしかにリアリティがある「ように」見えます。基的には、事件でも事故でも、現場にいかなければ映像は撮れないというのもあります。 私はカンボジアで、何度も何度もその「現場」と呼ばれる場所に同行して、ディレクターの指示にもとづいて撮影をするカメラマンの後ろ姿を見て、そうして撮られた編集前の映像を見て、放送された映像を見てきました。 その経験からいえることは、ただひとつ。テレビで流れる映像は、ぜんぶ虚構だということです。これは別に、偉そうな気分で鼻高々にいっているのではありません。すこし考えれば、まったく常識的なことだということがわかると思います。 私が「現場」で何かを見聞きしたとしましょう。映像であ

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  • 年末のM2対談、おもしろいっす! - 双風亭日乗はてな出張所

    TBSアクセス 「M2のJ−POP批評2006〜やっぱりJーPOPは終わってしまったのか?」 M2スペシャル・宮崎哲弥+宮台真司+渡辺真理・12月29日(金) → http://tbs954.cocolog-nifty.com/ac/files/m2sp20061229.mp3

    年末のM2対談、おもしろいっす! - 双風亭日乗はてな出張所
  • 双風亭日乗 - 新刊のお知らせ—宮台真司・上野千鶴子ほか著『バックラッシュ!—なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』

    あまり詳細をあきらかにせず、着々とすすめていた企画が、ようやくかたちになります。 以下、6月末に配予定の新刊に関する情報を公開いたします。 なお、書に関するくわしい情報やバックラッシュ全般(争点や問題点)について、著者の声、また編集作業の進行などについては、5月26日日中に新設するブログのほうに掲載いたします。ご期待ください! 装丁については、デザインの詳細や色などについて、ただいま検討中です。今回、ご紹介したものは、あくまでも「ラフ」の段階のものなので、デザインや色が変わるかもしれません。ご注意ください。 さて、内容の詳細を紹介するのは、新設ブログにゆずります。ここでは、ごく簡単に企画の経緯などを。 そもそも、私が書店で宝島ムック『男女平等バカ』を目にしたのがきっかけでした。「男女平等」と「バカ」がどのように関連しているのか。そう思った私は、さっそく同ムックを読んでみました。そして

    双風亭日乗 - 新刊のお知らせ—宮台真司・上野千鶴子ほか著『バックラッシュ!—なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』
  • 双風亭日乗 - 仲正×北田トークについて、双風舎からのお知らせ(コメント欄)

    上記トークの反響です。いつもお世話になっている成城トラカレで紹介されていたものを、そのまま転載します。 ◆「Kawakita on the Web:仲正昌樹×北田暁大トークセッション「わかりやすいことは、いいことなのか?―メディア・政治・ロマン主義―」参加」 ◆「言ノ葉:仲正・北田対談」 ◆「鮭缶の日記 :仲正昌樹×北田暁大トークセッション 「わかりやすいことは、いいことなのか?」 ◆「過下郎日記:非モテ雑記 仲正昌樹×北田暁大トークセッション」 まだ正式な告知がされておりませんが、以下のトークセッションを企画しました。 JUNKU 連続トークセッション 宮台真司×内藤朝雄 「精神的売春を強いる社会」 日 程: 2005年12月29日(木) 19:00〜 入場料: 1000円(ドリンク付) 場 所: ジュンク堂書店池袋店 4階カフェにて 定 員: 40名(お電話またはご来店にてお申し込み

    双風亭日乗 - 仲正×北田トークについて、双風舎からのお知らせ(コメント欄)
  • 内藤朝雄×宮台真司トークセッション - 双風亭日乗はてな出張所

    まだ正式な告知がされておりませんが、以下のトークセッションを企画しました。 JUNKU 連続トークセッション 宮台真司×内藤朝雄 「精神的売春を強いる社会」 日 程: 2005年12月29日(木) 19:00〜 入場料: 1000円(ドリンク付) 場 所: ジュンク堂書店池袋店 4階カフェにて 定 員: 40名(お電話またはご来店にてお申し込み先着順) お問い合わせ: 03-5956-6111(池袋店) いま、学校や職場で、何が起きているのか。あらゆる組織では、「なかよしごっこ」が演じられているが、その裏では日々、いじめやパワー・ハラスメント、そしてセクシャル・ハラスメントが発生している。こうした社会状況を、『いじめの社会理論』の著者・内藤は「精神的売春を強いる社会」と呼ぶ。 ニート、フリーター、下流社会……。最近、話題になっている若者の労働意識は、「精神的売春」とどのように関係がある

    内藤朝雄×宮台真司トークセッション - 双風亭日乗はてな出張所
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