タグ

2009年12月31日のブックマーク (1件)

  • V. - トマス・ピンチョン - 青色28号

    僕にとっては,中編「競売ナンバー49の叫び」および短編集「スロー・ラーナー」に続き,はじめてのピンチョンの長編でした.いままでだってまちがいなく好きな作家だったのですが,今回こうして長編を読むことで,自分のなかでは明かに他から頭ひとつ(どころじゃなく)飛び抜けた作家になった気がします.そんな上下二冊. 「競売ナンバー49…」の感想で僕はこう書きました. 五感の描写がなんだかやけに捻じ曲がっているように感じるのは必然性のない細部への固執がなせる業か.そのせいで,全体を通して,文章の中に現れるひとつひとつのデータのもつ情報量が不明瞭に感じられるのか. 僕がここに物語を見出すのは,こういった不明瞭なデータの連なりに情報としての意味をもたせあるいは意味をつくりだすからで,用意された因果関係があるかどうかなんてことは質的ではない. 基的にはこれと同じ構図です.「競売ナンバー49…」の主人公である

    V. - トマス・ピンチョン - 青色28号
    murashit
    murashit 2009/12/31
    書いてみてから木原善彦「トマス・ピンチョン」を読んだら「エントロピー的世界観」の使われかたがぜんぜんちがっていて吹いた