ストロスは以前、『シンギュラリティ・スカイ』を読んだのだけど、まあこれ以上はいいかという感じになって、本書を読むのが遅れてしまった。 が、こっちは面白かった。 ほぼ現代から始まって人類がシンギュラリティを迎え追い抜かれていく様を、マックス家親子4世代、およそ一世紀(ただし、最後の方は2世紀くらい飛ぶけど)にわたって描いている。 コンピュータで脳を拡張して、人格をコンピュータ上にアップロードしてといった、サイバーでギークな感じもありつつ、ダイソンスフィアやワームホールや深宇宙が出てくる宇宙ものでもあり、なるほど、シンギュラリティSFってこういうことなのかなと思った。 また、訳者補遺に「本書には大量のジャーゴンがぎっしり詰め込まれている。説明はほとんどなく、そこがめくるめく翻弄感の源泉でもあるのだが」とあるように、とかく情報量がすごいけど、それが楽しい。勢いで結構読めるし。 同じく訳者補遺には